• ユーロ(EUR)の特徴
  • 欧政策金利推移
  • ユーロに関する主な経済指標
  • ユーロ圏の概要
  • ユーロ(EUR)の特徴

    1999年1月1日、欧州連合が基軸通貨の米ドルに対抗するため、それまでの自国通貨を捨てて単一通貨ユーロを導入しました。

    ユーロはその後順調に成長を続け、今や米ドルに次ぐ第2の基軸通貨となりました。

    基軸通貨に対抗して造られた通貨だけに貿易や資本取引でも使われ、世界の中央銀行の外貨準備も米ドルの一部をユーロにする動きが見られます。

    ただ、ユーロは複数の国の集まりであるため、足並みをそろえることが難しかったり、株式市場の取引所なども分断しているので、ユーロで買える株式や債券などの種類が多すぎてわかりにくい点といった点もあります。

    2010年のギリシャショックからも分かるように、ユーロ各国はそれぞれ異なる経済事情を持っているので、「船頭多くして船山に登る」という事態に陥ってしまい、足並みがそろわずに混迷を深めました。

    このギリシャショックにより、ユーロは参加国が多いうえに景気循環が非同期的なため、適切な金融政策が困難だということが露呈されてしまったのです。

    ユーロは、主にドイツとフランスが中心に牽引役となっているので、両国の経済指標や政治動向をしっかり注視しましょう。

    また、ユーロ圏の金融政策を担う欧州中央銀行(ECB)の動向にも注意が必要です。

    値動きに関しては、米ドルとは反対の動きをすることも多く、いったん動き始めるとユーロ高・ユーロ安など一方向へ動く傾向が強いです。

    特に、ユーロとドルの組み合わせであるユーロドルは世界でも取引量が多く、かつ値動きも大きい通貨ペアとなっています。

    米ドル同様、ユーロに関する情報も比較的手に入りやすいので、米ドルの取引に慣れてきたら、ユーロの取引にチャレンジしてみるとよいでしょう。

    なお、ユーロ円をはじめとしたクロス円は、米ドルとドルストレートの合成でレートが算出されます。

    ユーロ円は「ドル円×ユーロドル」で算出されるので、ドル円やユーロ円を取引するときには、ユーロドルの値動きにも注意してください。

    ドル円よりは動く、ロンドン時間以降が狙い目

    欧政策金利推移

      1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
    2019年 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00%              
    2018年 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00%
    2017年 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00%
    2016年 0.05% 0.05% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00%
    2015年 0.05% 0.05% 0.05% 0.05% 0.05% 0.05% 0.05% 0.05% 0.05% 0.05% 0.05% 0.05%
    2014年 0.25% 0.25% 0.25% 0.25% 0.25% 0.15% 0.15% 0.15% 0.05% 0.05% 0.05% 0.05%
    2013年 0.75% 0.75% 0.75% 0.75% 0.50% 0.50% 0.50% 0.50% 0.50% 0.50% 0.25% 0.25%
    2012年 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 0.75% 0.75% 0.75% 0.75% 0.75% 0.75%
    2011年 1.00% 1.00% 1.00% 1.25% 1.25% 1.25% 1.50% 1.50% 1.50% 1.50% 1.25% 1.00%
    2010年 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00%
    2009年 2.00% 2.00% 1.50% 1.25% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00%
    2008年 4.00% 4.00% 4.00% 4.00% 4.00% 4.00% 4.25% 4.25% 4.25% 3.75% 3.25% 2.50%

    ユーロに関する主な経済指標

    経済指標 説明
    ユーロ圏失業率 毎月上旬に発表されるユーロ圏全体の失業率。

    プラス⇒雇用が良好、株高、金利上昇
    マイナス⇒雇用が悪化、株安、金利低下

    ユーロ圏実質GDP 2・5・8・11月中旬にユーロスタットが直前四半期分を発表。

    プラス⇒経済が良好、株高、金利上昇
    マイナス⇒経済が悪化、株安、金利低下

    ZEW企業景況感指数 毎月下旬の日本時間17時(夏時間は16時)に独IFO経済研究所が当月分を発表。

    プラス⇒景気良好、株高、金利上昇
    マイナス⇒景気悪化、株安、金利低下

    ユーロ圏景況感指数 毎月終わりに欧州委員会が当月分を発表。

    プラス⇒景気良好、株高、金利上昇
    マイナス⇒景気悪化、株安、金利低下

    ユーロ圏鉱工業生産 毎月中旬に欧州委員会統計局が前々月分を発表。

    プラス⇒景気良好、株高、金利上昇
    マイナス⇒景気が悪化、株安、金利低下

    ユーロ圏の概要

    政策金利 0.00%
    首都 ベルギー・ブリュッセル
    人口 5億820万人(2015年)
    面積 429万k㎡
    1人当たりGDP 33,252ドル
    主要産業 工業、農業、金融、サービス業
    参加国数 欧州連合27か国中16か国が公式に採用
    おもな経済指標 失業率、IFO景況感指数、ZEW景況感指数